歯を抜かない矯正とはの解説

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歯を抜かない矯正とは

歯を抜かない矯正

当院では、歯を抜いて治療するか抜かないで治療するか、メリット・デメリットをお話しした上で、患者様とご一緒に決定を致します。

歯を抜かない矯正と抜く矯正

一般的に矯正というと、どうも歯を抜くといったイメージがあるようですが、近年、歯を抜かない矯正という言葉を耳にします。

なぜ、同じ患者様なのに、一方の歯科医院では歯を抜くと言われ、他方の歯科医院では抜かないと言われることが起こるのでしょうか?

これには理由があります。我々矯正医は、患者様の歯を治療する場合、最初から歯を抜こうと考えることはありません。何とか歯を抜かずに治療が出来ないものかと考えます。そこで、デコボコな歯をきれいに並べたり、出ている歯を引っ込めたりするためにどこかに隙間を作ることを考えなくてはなりません。
そこで、当院では歯を抜かなくてすむ為に次のいくつかの方法を考えます。

(1)~(3)の方法は、全てを必ずおこなうわけではありません。特に(3)が必要な場合には患者様の了承のもとおこないます。

(1)奥歯の移動

歯を抜かない矯正

人間の歯というものは通常28本あります(親知らずを除いて)。このうち上下左右の一番奥の歯(歯科では7番と呼びます)をもっと奥に移動できないかと考えます。
もちろん、奥に移動できる限界もあるためその量には個人差があります。

(2)歯列自体の側方への拡大

歯を抜かない矯正2

歯列自体の側方への拡大を考えます。
しかし、過度の拡大は治療の後戻り等の原因となるため、拡大出来る量には限界があります。

(3)削って隙間をつくる

歯を抜かない矯正3

歯というものは表面をエナメル質でコーティングされています。この部分の1/4~1/3程であれば削っても、その後きれいに研磨することにより、虫歯やしみたり等の事を防ぐことが出来ます。
そこで、歯と歯の間の部分を各々の歯に対し、少しずつ削って隙間を作ります。

主には、上記の3つの方法により隙間を作り、それにより並べ替えていきます。それでもなお、デコボコ等がとりきれない時に歯を抜かない場合には、前歯を前方に出します。
矯正学上、上下の前歯の骨に対する理想的な植立(植えている)角度というものは、ある程度決まっています。しかし、その角度は一点ではなくてある程度の幅があり、その中で前方へ出すという事になります。
ただしこの場合、横顔として若干の口元の突出感や口が閉じづらいといった事が起こるかもしれません。また、骨格的な問題のある出っ歯受け口の患者様で歯を抜かない場合には、外科的な手術が必要となる事があります。

以上をまとめ、歯を抜くか、抜かないかのボーダーラインのケースでの各々の方法のメリット、デメリットをお話しします。

歯を抜く場合

  • メリット
    *上下の歯のバランスもよく、口元のバランスも良くなります。
    *骨格的に問題がある場合も、ほとんどの場合で外科手術なしで治すことができます。
  • デメリット
    *歯を抜かなくてはなりません。

歯を抜かない場合

  • メリット
    *歯を抜かなくても良い。
  • デメリット
    *口元の突出感が出ることがあります。

※歯を抜かないといっても親知らずがある場合には
 上記その(1)の操作上障害となるので、ある場合には抜かなくてはなりません。
  (歯を抜かない治療といっても、親知らずは抜きます。)
※上記その(1)(2)の操作をするため、
 通常の矯正装置以外に装置を使うことがあります。
※骨格的に問題のあるときは、外科手術を伴うことが多くあります。

歯を抜かない場合

次に、当院ではコンピュータ分析システムにより、歯を抜いた場合と抜かない場合の両方に関して治療後の予測をしております。
ここで一人の患者さんについてみてみましょう。

歯を抜かない矯正4

この患者さんは、25歳の女性で歯がデコボコしている事と中心がずれていること、そして何より口元の突出感を気にして来院されました。

歯を抜かない矯正5    歯を抜かない矯正6

<歯を抜いた場合>        <歯を抜かない場合>

以上のような治療後予測が出来ます。
それぞれの治療予想期間(動かしている期間)は2年です。それぞれに上記のメリット・デメリットがあり、かつ、口元のバランスの違いがあります。もちろん上記の患者さんは両方どちらの治療でも可能です。

メリット・デメリットをふまえた上で、最後は患者さん御自身に決めていただきます。あなたならどちらを選択されますか?

ただ、上記の例はどちらでも治せる方法です。
明らかに抜かないで出来るケースも多数ありますが、場合によっては抜かなければならないケースもあります。又、抜かない場合に治療前よりも口元が突出する場合もあります。一概に、抜くとか抜かないではなく、それぞれのメリット・デメリットを聞いて納得して決めることが重要なのではないでしょうか。


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上記記事は、
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TEL:0120-418-704
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